まどマギ 叛逆の物語 感想

「幸せな夢」で彩られた前半

前半はまどか、さやか、マミ、杏子、ほむら、5人の魔法少女が力を合わせて戦う! …という、まさに見たかった展開が見られたのでそれだけで満足しました。

変身シーン強化も嬉しい。

影絵少女の演出は「少女革命ウテナ」を思い出しました。

…まぁ、「5人の少女が力を合わせて敵と戦う」というのは、それこそどこぞの美少女戦士物の様ですが、それを「まどマギ」で見られたというのは奇跡というか尊いと思います(本編が過酷過ぎたので…)

とくに、アニメだとずっとすれ違ったままだったさやかと杏子が共闘する姿を見られたのは嬉しかったです。

「上げて落とす」のが本作のスタイルの為、「後半でのどんでん返しを考えると、むしろ幸せな前半は見ていて辛かった」という意見もありましたが…(^^;)

個人的には5人が幸せそうな前半が見られただけでもこの映画を見て良かったと思いました。

杏子は大好きなさやかの家に居候しており、「もう夫婦じゃん」と思いました(笑)

「神様…こんな人生だったんだ、せめて一度くらい、幸せな夢を見させてよ…!」

というのが、アニメ本編で魔女化したさやかと心中する間際の杏子の心の叫びでしたが、彼女にその「幸せな夢」を見せてくれたのは神ではなくて魔女でした。(これも皮肉なのか?)

何はともあれ、再びさやかと一緒になれて良かったね、杏子!

あの「幸せな世界」はほむらの夢であると同時に、制作陣や視聴者(ファン)にとっての夢でもあったと思います。

ほむらがべべを疑ったのは無理もないと思います。だって、アニメ第3話でマミさんを食い殺した張本人であるお菓子の魔女(シャルロッテ)がそのマミさんと仲良しこよししているなんて、絶対不自然ですからね(ただ、それ以上に微笑ましい光景に見えたのも事実です。「かわいい」って恐いなぁ^^;)

悪夢のような後半

後半は、例えて言うならば、「ゼルダ姫を救う勇者リンクが、姫の幸せを願うあまり魔王になったりしたら、そりゃ誰だってショックを受けるよね」…という話でした(^^;)

勿論、本作におけるゼルダ姫はタイトルにもなっているまどか、勇者はほむらです。

ほむらの魔女化…は納得の展開でしたが「悪魔」になる必要があったのかは私としては「うーん…」というところです。

ほむらの、まどかに対する執着っぷりはもう「友達」とかいうレベルを遥かに超えて、彼女の母親か何かのようでした。(ほむら曰く「愛」だそうだけれど、その愛は友情ではなく、むしろ支配欲に近いのではないでしょうか)

法則を書き換え新しい宇宙の創造主(=母)となったほむらには、もう誰も逆らえない…あのきゅぅべぇさえも、という描写になったように思いました。

ED後の、不自然に半分に割れた月を背景に、これまた不自然なほど直角な崖からほむらが飛び降りた描写は意味不明でした(^^;)

アニメの時はそうでもありませんでしたが、今作のきゅぅべぇは本気で憎たらしかったです。まどかが命と引き換えに作った「円環の理(魔法少女救済システム)」を壊そうだなんて…。そりゃ、ほむらでなくても怒りが湧いてくると思います。

最後にズタボロになったきゅうべぇの姿を見て、彼のこれまでの理不尽な行いに対して溜飲を下げてもよさそうなところですが、その直前の映像があまりにも意味不明過ぎたのか、全然スッキリしませんでした…。

…面白かったものの、見終わった後、妙にモヤモヤが残る映画でした。

 

アニメ本編でマイナス要素だったところがプラスに

アニメだと最も悲劇的で破滅への道を辿ってしまったさやかが、この映画ではかつての絶望を乗り越え、たくまくなった描写が色々あったのには感動しました。

かつては杏子の説得も空しく絶望に捕われ、人間としての自我を完全に失い、魔女になってしまったさやか。

そんな彼女が杏子と打ち解け、失恋を乗り越え、ほむらと対等以上にふるまい、魔法少女としての姿も自我も保ったまま魔女オクタヴィアとしての力も振るう事が可能になった事には「人間はここまで成長できるのか!」と感銘を受けずにはいられませんでした(まぁ、そうは言っても残念ながら彼女は既に死んでいるのですが…)

べべ(というあだ名を付けられたお菓子の魔女)がマミさんに寄り添いあっていたのは、本編3話で彼女を殺してしまった事の罪滅ぼし的な描写ですよね、多分(映画になる前からこの二人は「見た目がかわいいから」という理由でペアとしてグッズなどで扱われていたそうなので、それを物語に組み込んだだけなのかもしれませんが…)

うん、まぁこれも「アニメでは敵同士だった二人が和解した描写」なのでしょう。

しかし、べべことお菓子の魔女こと百恵なぎさちゃんの出番少ないような…。欲を言えば、もう少し活躍する場面を見たかったです。

モヤモヤするけどハッピーエンド

最終的に、まどかもさやかも生き返り、マミさんはべべと友達になって、にっくききゅぅべぇもボロボロにして、ハッピーエンドだけれど、ほむらが悪魔になった事だけはどうにも納得できないなぁ…。

しかし、過酷過ぎた本編を鑑みれば今回の映画の物語はだいぶ「優しくなった」ので、もう本編を見返すことはちょっとできないかもしれません(^^;)

今年「まどマギ」の新作アニメをやるようですが、それはあくまで外伝ゲームのアニメ化だそうで、「あの5人の物語」ではなさそうです。

あの5人は多分、「悪魔ほむらが作った宇宙」で決して大人になる事なく、幸せな少女時代を永遠とループし続けるのかもしれないなーと思いました。

いや「ループ」は単に私の妄想なのですが、ほむらといえば、やっぱりループ。

悪魔になったほむらはまどか達の「グレートマザー」として、永遠にあの世界を支配し続けるのかもしれません。

叛逆の物語キービジュアル

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