旅猫リポート感想

昨夜、金曜ロードショーで放送された「旅猫リポート」の感想です。

旅猫レポート

原作は有川浩の小説です。

あらすじ

野良猫のナナは、瀕死の自分を助けてくれたサトルと暮らし始めた。それから五年が経ち、ある事情からサトルはナナを手離すことに。『一人と一匹は銀色のワゴンで“最後の旅”に出る。懐かしい人々や美しい風景に出会ううちに明かされる、サトルの秘密とは。(旅猫レポート公式サイトより引用)

しゃべる猫(と言っても人間と会話するわけではない)による、猫目線で見た青年の物語という「吾輩は猫である」の現代風verみたいな物語だなと思いました。

ナナ(主役の猫)のセリフも「吾輩は猫である」から始まっており、本作を意識して作れらたのはほぼ間違いないと思います。

ただ、「吾輩は猫である」が最初は面白かったものの、途中から意味不明になったのに対し、本作は最後まで楽しめました。


「あらすじ」に書いた通り人間の主人公、サトルはナナの新たな里親を探して旅に出るですが、その旅を通じて彼の生い立ちが明らかになっていきます。

小学生だった頃に両親を交通事故で失い、叔母に引き取られ、家族同然だった猫のハチとも離ればなれに。ちなみに、ハチは他の親戚に引き取られました。

高校生の時、ハチに会いに行くための資金を貯めるアルバイト中にそのハチが死亡。

更に友達と同じ女子を好きになってしまう。友達からは何か色々言われたけど、「どうせ引っ越すから」という理由で身を引く。

更に両親とは本当の親子でなかった事も判明。

小学生の頃に両親を失っただけでも相当不幸ですが、最大の不幸はガンになってしまい、死んでしまう事です。

ナナはサトルの死期を悟り、彼の最期を看取ります。

…そんなナナの姿に、物語的な意味でも人間の俳優と一緒に演技ができるというメタ的な意味でも「賢い!」「ウチの猫と違っていい子だな」と家族は絶賛でした。

…まぁそう言わんでも(^^;)

大福丸「悪い子です」

「どうやって撮影したんだろ?」ってくらい、ナナちゃんの演技は見事でした。(声はさすがに人間の声優が担当していましたが)

サトルが死んでしまうシーンは泣けました。

薄幸の美女ならぬ薄幸の美男だったサトルですが、そんな彼の人生が「幸せそうに」見えたのは、叔母さんはじめ、温かい人達に囲まれていたことと、傍にナナ(猫)がいたからなんだと思いました。


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