お金は支配の為の道具!?「君は1万円札を破れるか」要約2
前回に引き続き認知科学者、苫米地英人氏の著書「君は1万円札を破れるか」の要約になります。
私達はお金が自分の生殺与奪を握っているかのように思わされておりますが、残念な事にそれを信じれば信じるほど、お金を自在に動かすことのできる支配者たちの権力は強まると著者は指摘します。
①お金に絶対的な価値はない
①お金がなくても死なない
という2点を徹底して脳内に正しく書き込んでおきましょう。これが、お金に支配されないための前提条件です。
そうは言っても、周りにその逆を信じている人が多すぎて、自分一人だけでその波に逆らうのはそれはそれで大変、気づくと私もその荒波に飲まれているというのが実態ではありますが…。
実は大多数の日本人は、その人が労働によって生み出す価値に対して、不当に安い対価で働いています。(中略)日本の労働者は日本企業の奴隷となり、日本はアメリカ経済の奴隷となり、そのアメリカ経済の担い手たちでさえも、経済支配者たちにお金を運ぶ奴隷にすぎないのです。
日本はブラック企業大国であり、Twitterでも「日本人の賃金が下がり続けている」と指摘している人がいましたが、これを読めばその理由は納得ですね…(-_-;)
近年だと、「上級国民」という言葉も使われるようになりましたが、著者曰く
私たち日本人は上から下までほぼ例外なく、世界経済の支配者たちの奴隷として、あくせく働いて富を貢ことを強いられている
との事です…。日本の豊かさはまやかしであり、身の回りに物やサービスがあふれるようになったからそのように錯覚しているだけなのだと。
日本政府は国民のためにならないお金をたくさん使ってきており、その結果として高負担・低福祉の国家となっているわけです。
いつの頃からか「勝ち組・負け組」という言葉が使われるようになりましたが、収入(=お金)が自分の価値であり、「お金によって人の価値が決まる」というのは洗脳に過ぎないそうです。本当に価値があるのは労働によって生み出される物やサービス、あるいは有限の土地や資源です。
世界経済が安定的に成長して、世界中の人々に平等に富が配分され、みんなが豊かになると……彼らの支配の道具である「お金」の力が弱まってしまいます。格差があって、みんながお金を欲しがってくれないと困るわけです。
世界のどの国でもベーシックインカムが導入されていないのは、多分、そういう事情が大きいからなのでしょう。
リーマンショックや世界恐慌…さらに日本のバブル崩壊も、世界経済の覇権を巡って、経済支配者たちが半ば意図的に引き起こしたものだと著者は指摘しています。
日本を実質支配しているのは内閣総理大臣ではなく、第二次世界大戦の敗戦後からはアメリカであり、さらに歴史をたどれば、明治維新の頃から英仏ロスチャイルド家に代表されるヨーロッパ系巨大財閥の影響を受けており、政治経済の肝を握られているそうです。
戦争は国家にとって、常に利益追求の手段です。戦争の本質は国民の命と膨大な戦費を投資するビジネスであり、戦勝国が敗戦国にリターンを求めるのは当たり前なのです。
今回のまとめ
- お金に絶対的な価値はない
- お金がなくても死なない
- 人々が「お金には絶対的な価値がある」「お金がないと生きていけない」と強く思い込むほど経済支配者たちの権力は強まる
- お金(年収)では人の価値は決まらない
- 本当に価値があるのは労働によって生み出される物やサービス、あるいは有限の土地や資源の方である
- 日本人の大多数が不当に安い対価(=給料)で働いでいる。
- 日本政府は国民のためにならないお金をたくさん使っており、そのせいで高負担・低福祉の国になっている
- 戦争はビジネスであり、戦勝国が敗戦国にリターンを求めるのは当たり前
それを知っていたところで明日からお金に縛られない生活ができるようになる、というワケではありませんが…「お金が第一」という考えがいかに危険というか、「本当は支配されているだけなんだ」というのを心に刻みましょう。金銭的な価値に関わらず、自分にとって本当に大切な物を大事にしたいですね。
次回に続きます。