祖父とアンパンマンから学んだ戦争
今日は終戦記念日。
子供の頃は夏休みの宿題として「戦争」の話を先日亡くなった祖父から聞いて作文として提出しました。
断片的ではありますが、祖父から聞いた話をここに記したいと思います。
- 祖父は軍需工場で働いていた。
- 空襲があった日は工場の仕事が休みだった為助かった。
- 祖父の兄はビルマ(現在のミャンマー)で戦死してしまった。
- 祖父の兄は部隊ごとやられた為、詳細が分からない。「戦死した」という連絡だけで遺骨も返って来ない。
- 日本が負けた時は悔しかったが、戦争が終わった事にはホッとした。
祖父から聞いた話は以上です。あまり覚えていないのが我ながら情けないですが…。
第二次世界大戦の日本における死者は310万人ですが、その内の6割(140万人)は餓死だったそうです。
やなせたかしが戦争体験を基に「アンパンマン」を生み出したのは有名な話ですよね。
軍隊での暴力は日常茶飯事で、上官からしょっちゅう殴られたそうです。しかし、暴力には耐える事ができたが空腹(飢え)だけはどうにも耐え難かったのだとか。
以下、「アンパンマンの遺書」より引用します
子供の頃から忠君愛国の思想で育てられ、天皇は神で、日本の戦争は聖戦で、正義の戦いと言われればその通りと思っていた。正義のために戦うのだから生命を捨てるのも仕方がないと思った。
しかし、正義のための戦いなんてどこにもないのだ。正義はある日突然逆転する。
正義は信じがたい。
ぼくは骨身に徹してこの事を知った。(中略)逆転しない正義とは献身と愛だ。それも決して大げさなことではなく、眼の前で餓死しそうな人がいるとすれば、その人に一片のパンを与えること。これがアンパンマンの原点になる
…巷ではまた「アンパンマンは暴力だ」という不毛な議論を呼んでいるらしいですが、アンパンマンの原点・本質は「飢えている人に食料(=パン)を与え、飢えから救う事なんだ」というのを忘れないで欲しいですね。
それにアンパンマンが「アンパンチ」しているのはばいきんまんが乗ったメカであって、ばいきんまん自身ではないですし、「パンチ」という分かりやすい動作で追い払っているだけなんですけどね。素手で戦車相手に戦うヒーローのどこが暴力なんでしょう。
…話を元に戻します。
現在の日本は「他国相手に軍事力を用いて争いをしていない」「国内での紛争もない」という意味では平和な国ですが、残念ながら「幸せな国」とはほど遠いと思っています。
根拠は自殺者数。
日本の自殺率が先進国の中でズバ抜けて高いのは有名は話ですよね。2万や3万と言われていますが、これにはカラクリがあって、遺書が見つからないと「変死」として扱われて「自殺」にはならないのだとか。
その変死の分も含めると年間で18万人。
毎年何十万人もの人が自ら命を絶っているこの日本という国は、異常というか本当に「生き辛い国」なんだなと思います。(私も日々そうだと実感しています…)
その、生き辛さの源流となっているのは我慢と同調圧力にまみれた学校教育とkaroshiが世界語になっている労働環境だと思います。
この二つが改善されない限り、日本はよくならないと思います…。
日本の学校教育が昭和どころか富国強兵を目指していた明治の頃から変わっていない、とはホリエモンの指摘だったと思います。
私達が体育の授業で「回れ右!」などという号令で皆同時に動かされたのは軍事教育の名残なんだとか。
教科書も、国が許可した内容しか載っていない。つまり、「国にとって都合の悪い事は子供に教えない」それが残念ながら日本の教育だという事です。
「令和」という元号を最初に聞いたときには「昭和」に逆戻りした様な印象があったのですが、決して歴史(戦争)を繰り返す事なく、平和でかつ、幸せな(生きやすい)国になって欲しい…と願わずにはいられません。
学校に行っても行かなくても、労働してもしなくても生きられる…そんな社会を実現するためにはやはりベーシックインカムしかないのでは? と思います。
もしかしたらベーシックインカム以外にも手はあるのかもしれませんが、とにかく、令和の日本は「平和」だけではなく「幸福」についても真剣に考え、社会の仕組みや思想そのものを変えていく必要があると思います。
参考リンク(外部サイト):
隠された真実:3万人どころじゃない!本当の自殺者数は18万人
参考文献