出版社に漫画を投稿するメリット・デメリット

かつて出版社に漫画を投稿していた筆者の経験に基づく見解です(^^;)

前提条件として、私は一度も受賞が叶わなかった身分であり、受賞した人から見ればもっと違う見解になるのかもしれません。

メリット

  1. 受賞すれば賞金が貰える
  2. 受賞すれば商業誌に漫画が掲載される場合がある

デメリット

  1. 受賞しなかった場合、リターン0
  2. 原稿を返却してもらえない場合もある
  3. 郵送料など、多少なりともコストがかかる
  4. 酷評されてやる気を削がれる場合がある
  5. 漫画を素直に楽しめなくなる

…結局は「受賞できるか否か」というところに全てが掛かってますね。「コンテスト」なんだから当たり前なんですが…。

まず、メリット1の賞金ですが、これは、純粋に賞金目当てなら宝くじでも買った方がはるかに効率的だと思います。(そういう人は少ないとは思いますが…)

漫画を1本描くのには、宝くじを1枚買うのとは比較にならないほど、途方もない時間も労力も金銭的なコストも掛かります。

受賞できる作品なんて全体のごく一部。連番10枚買えばとりあえず1枚は必ず末等が当たる宝くじと違って、漫画投稿の場合、10作品出してもリターン0、なんて事がザラにあります(筆者がそうです^^;)

メリット2の掲載については漫画賞ごとに約束が異なるので一概には「メリット」としてカウントできないですねー。「デビュー確約」までこぎつけたとしても、結局その後連載が持てるかどうかは「本人の頑張り次第」という事になります。

続いて、デメリット。

実はここからが本題です(今までも良いことはあまり書いていませんが…。)

1の還元率0についてはメリット1のところで説明した通りです。

2は、1回だけ経験があります…(><)

商業誌で連載しているプロ漫画家の原稿を出版社が紛失したら大変な事になります(実際、それが原因で人気漫画家が他社に移籍する、なんて事も実際に起こりました)が、その卵の描いた漫画原稿なんぞ、ゴミ同然に焼却処分されてしまうという悲しい現実に直面しました…。

「そんなの当然だろwww」…と言えるのは当事者以外です…。

漫画原稿の返却については実施してくれる賞とそうでないものが存在するので、アナログ原稿を投稿する場合は注意が必要だと思います。筆者も勿論、原稿が返却されないのは承知の上で投稿したのですが、やっぱり悲しいなーと思いました。

3は、デジタル原稿をEメールでの送付も受け付けているところに応募するのであれば無視できます。後半からはデジタル制作に切り替えたので「私もそうすればよかったのかも…」と今は思います(デジタル制作でも「紙に印刷した方が見やすいだろう」と思ってわざわざ印刷コストや郵送費をかけて投稿していた)

4.出版社に漫画を投稿すると、評価がもらえる場合があります。

これは、人によっては「メリット」となり得るのでしょうが、私にとってはデメリットしかありませんでした(^^;)

多分、10回位投稿して、書評を貰えたのは1度だけなんですが、これがまぁ、酷い酷い(^^;)「こんなつまんねーもん、送ってくんな!」と言わんばかりの酷評の嵐でした(^^;)ああ勿論、実際にはその様な文言は書かれてはいませんでしたが、ほめてるところが一つもない、完全にやる気の削がれるものでした(^^;)

まぁ、それは純粋にその審査員の「私の作品に対する評価」なので受け止めなくてはならない部分もある…のかもしれません。「自分が注目して欲しかったところは全然見てもらえてないんだなー」とか「予想していたのとは全く逆の反応だなー」とか、多少なりとも参考になる部分はありました(-_-;)

ちなみにこの評価はあくまで「その出版社のその雑誌のカラーに合うかどうか」という基準でしかなく、絶対的なものではありません。

極端な話、「出版社を変えたらデビューできた」という漫画家も存在するようです(残念ながら筆者の事ではありませんが…)

5について。今、商業誌で連載している漫画家さん達はこの超狭き門をくぐり抜けて来た超凄い人達です。

…なんですけど、それらの全てを「面白い」と思うとは限らないワケで、「この作品はつまらないのに、なんで連載してるんだろう?」と粗さがしをするようになってしまい、素直に漫画を楽しむ事が難しくなりました…。

勿論、全ての漫画作品に対してそう思うわけではありませんが、素直に楽しめなくなったので、漫画を読むこと自体、減りました。

「漫画家を目指しているのに、そのお手本となる漫画を読む頻度が減る」というのは「夢」からますます遠ざかる行為だったのかもしれません。

最終的に、私はもう出版社に漫画を投稿するのはやめようと思いました。

今や自分で電子書籍が出せる時代です。「出版社に頼ってコミックスを出す」必要は無いじゃないかと開き直りました(^^;)

「漫画家ナメンな」「出版社バカにすんな」「そんなんで売れるワケねーだろ」とか色々批判が聞こえてくる気もしますが、私は漫画家をナメてもいないし出版社をバカにしてもいません。

ただ、「漫画を発表する選択肢は出版社以外にもあり、自分の選択肢は出版社にはなかった」「売れる売れないより自分の好きなものを描いていきたい」…という事に気づいたという話です。

そして、今の時代「出版社に才能を認められて商業誌で連載=漫画家」という思い込みを捨てれば100%誰でも漫画家になれます。

勿論、あなたも漫画家になれます。

明日はこの話をしたいと思います。

大福丸、漫画家になる

果たして猫は漫画家になれるのか?

まとめ

  • 出版社に漫画を投稿しても、受賞できなかった場合メリットはない
  • 賞金目当てで漫画を投稿するぐらないなら宝くじでも買った方がマシ
  • アナログ原稿の場合、原稿を返却してくれない漫画賞には応募するな
  • デジタル原稿の場合、Eメールで受け付けしているところであればEメールで出した方が郵送料が節約できる
  • 酷評されたらドンマイ…。
  • 今の時代、出版社に頼らなくても誰でも漫画家になれる
  • 勿論あなたも100%漫画家になれる
  • 猫は漫画家になれるのか…?

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