岡村隆史の炎上騒動から見る日本社会の闇

お笑い芸人、岡村隆史がラジオでした発言が炎上しています。

内容をカンタンに言うと、「コロナ禍で風俗に行けない」と悩む男性リスナーに対し「今耐えればコロナ禍で経済的に困窮した(普段は風俗で働かないような)かわいい女性たちが一斉に働き出すからそれを楽しみ待ちしましょう」というものです。

(余談だが、周囲の人が引くほど芸能人に疎い筆者でも彼の事は知っていた。何故ならNHKの「チコちゃんに叱られる」に出ていたから)。

キョエちゃん(同番組に登場するカラス。岡村の事が好きでツンデレ)と岡村隆史のやり取りが面白くて好きだっただけに、この発言はとても残念に思います。

「かわいい女性が風俗で働くのを期待する」こと自体は悪ではないと思います(聞いている女の本音としてはドン引きではあります)が、頭の中でそう思うだけならまだしも、それを公共の電波を使って堂々と流してしまった事、しかも「コロナ禍で困窮した女性」と結び付けてしまうのは、やっぱり問題かと思います…。

この炎上騒動を目にした直後は私も「岡村隆史、キモッ! もう『チコちゃんに叱られる』を素直に見られない! 同番組から降板してくれ!」と思ったのですが…。

後で少し冷静に考えてみると、問題の本質は彼の思想や発言そのものよりも、実際に日本社会にそのような側面がある事なんだと思いました。(何しろ、「炎上」するまで公共の電波を使ってその様な発言をする事が「許される」と思われていたぐらいですからね…)。

ずっと目を反らしていた(考えたくなかった)けれど、貧困にあえぐ女性の最後の受け皿が風俗になっている実態もあるといいますし…。

「岡村隆史やめろ」的な発言も多々目にしますし、そう思うのも無理はないと思いますが(実際私も最初そう思いましたし)、重要なのはこの発言によって彼が現在出演中の番組を降板するか否かよりも、「コロナ(のみならず貧困)で困窮した女性が嫌々風俗で働かざるを得ない状況が生まれない社会にする事」なんだという事です。

(※もちろん、嫌々ではなく好きで風俗で働きたいのなら、それを止めたり非難したりするつもりはありません。念の為)。

女性の貧困を望み、性的搾取を期待する岡村隆史の発言は、気持ちが悪い。しかし、そこに捕われてはいけません。問題の本質は「実際彼の言う通り、貧困にあえぐ女性が風俗で働かざるを得ない現状がある事」ではないでしょうか。

「岡村隆史を非難して満足して終わり」ではなく、大事なのは「そんな社会を変えること」だと問題提起して今回は終わります。

 

 

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