【悲報】マギアレコードがつまらない…
以前にこのブログでも唐突に取り上げた「魔法少女まどか☆マギカ」の外伝アニメが2020年1月から放送を開始し、先月(つま3月に)最終回を迎えました。
楽しみにしていたのですがしかし、残念ながらあまり面白いものではありませんでした…。
前作(本編)の完成度が高かったうえに、「残酷な世界の秘密」も分かってしまっているので、前作を超えるのがそもそもムリゲーだったといえばそうなのですが…。
そんなワケで今回はアニメ「マギアレコード」の感想を好き勝手につづります。
ゲームとしては面白いシステムでも、アニメのギミックとしてはつまらない!?
このアニメは2011年に放送された本家「まどマギ」をモチーフにしたスマホゲーム「マギアレコード」が原作であり、前作の続編ではなくあくまで「外伝」という位置づけなのですが…。
本家だと「魔女の正体は、絶望に沈みソウルジェムを濁らせた魔法少女の成れの果て」というのが、最大の秘密(の一つ)で、魔法少女たちにとって「魔女になる事」は死よりも辛い結末であり、それを回避するためにほむらもまどかも戦ったのですが、今作だと「ソウルジェムが濁ること」を「むしろ好都合」と言い出して緊張感も悲壮感もありません。
今作では魔法少女たちが「魔女化」の運命から逃れるために神浜市に集まり、ソウルジェムが濁ると魔女ではなく、「ドッペル」という、魔女に似て非なる姿になり、魔法少女よりも強い戦闘能力を発揮する事ができます。更に、魔女化は不可逆現象であり、一度魔女になってしまうと二度と魔法少女には戻れませんが、ドッペルは可逆であり、魔法少女に戻ることができます。
魔法少女よりも魔女の方が強い。しかし、一度魔女になってしまうと、二度と魔法少女には戻れない…アニメの設定をそのままゲームに落とし込んでも面白くはならないと思うので、魔法少女たちに魔女の様な「強くて恐ろしい能力」を使わせつつ、元のかわいらしい姿のまま育成を続けられるシステムとして考案されたのが「ドッペル」なのでしょう。
「ドッペル化」はゲームを盛り上げるシステム(必殺技)としては面白くても、アニメとして物語を盛り上げるギミックとしてはそもそも向かないのだろうな…と思います。
※私はこのゲームを未プレイなので推測で書いている部分もあります。
キャラが多すぎる上に感情描写がおざなり
元がスマホゲームなのでキャラクターが多いのは仕方がないのかもしれませんが…。一人一人の背景描写が浅くあまり感情移入できませんでした。
さらに「魔法少女の真実」をマギウスの翼のボスである里見灯火から聞かされても「そんな事言われても分からないよ…私はただ、うい(妹)のことを灯火ちゃんに聞きに来ただけなのに」と反応の薄い主人公…。妹が大事なのは分かるケド、魔法少女にとって死よりも辛い結末を聞かされたというのに「分からない」の一言で済ませちゃっていいの?(汗)
いろはとやちよが「魔法少女を魔女化の運命から解放」しようとするマギウスの翼と敵対する理由もよく分かりません。強いて言えば「胡散臭い宗教団体みたいだから」なのでしょうか? でもそれだけだと、敵対する理由としては正直弱すぎるというか、「魔女化」という時限爆弾を抱えながら「爆弾を解除します」と言っている人達から逃げているようなもので、主人公たちの方がやっぱり変だと思います、
それから、最終回で唐突に始まったマミさんの暴走。
銃を乱射する戦闘場面は迫力があり見応えがありました。しかし…しかしですよ、「まどかやさやかを魔法少女に導いてしまった」事への罪悪感からマミさんがマギウスの翼に入ったことは分かりますし、まどかやさやかを救いたい一心であることは本人の口からも語られていました。
それにも関わらず、その直後にマミさんがさやかに向かって銃を乱射したのは一体何事でしょう(^^;)
キャラクターの感情描写が浅いだけならまだともかく、感情描写と行動が全く逆、というのが恐ろしいですね…。※画像はAmazonプライムより。
いろはがドッペルを発動して「どうしてこんな事を!? 魔法少女を救ってくれるんじゃなかったんですか!?」と問いかけても無表情のマミさん。つくづくこのアニメのキャラクターは、肝心な時に反応が薄いですね…(^^;)
良かった点
散々ディスッておいて難ですが、なんだかんだ毎週まどマギの外伝アニメを見るのを楽しみにしておりました。
前作の過酷過ぎる物語をもう一度見るのはかなりしんどかったと思うので、「まどマギ」の世界や新しい魔法少女たちの活躍をライト(気軽)に見られたのは良かったと思います。オープニングもかわいいですしね。
分割2クールらしく、1クール目は大きな謎を残したまま終わりました。2クール目の放送がいつになるのかは分かりませんが、楽しみに待ってます。
ちなみに筆者は、アンテナがヘソを曲げてテレビでは「マギレコ」が見られなかった為、Amazonプライムで視聴してました。
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マギウスに入信したまみさんの発言と行動が一致しないのは、脚本に問題があるというより、ストーリー上必要な演出だと思います。
仲間を救いたい一心でマギウスに協力するまみさんが仲間を攻撃する。その一点でマギウスが胡散臭い組織であることは明白でしょう。
マギウスを疑っていたまみさんが明らかに洗脳されている、つまりマギウスの言う救済が信用ならないもの、本当は魔法少女を大切にしない組織であることがわかります。
魔法少女の運命への反応が薄いのは、視聴者に既知のことは作中人物にもそうに描いてしまうという、続編やリメイクにありがちな落とし穴という部分もあるかもしれません。
ただマギウスにいきなり説明されただけでまず信用できるのかという問題もありますし、魔女化した魔法少女を利用するというところまで状況が進み過ぎて実感が追い付いていないのかもしれません。
その辺、やちよは過去の仲間の喪失を重く受け止めており、力の代償として運命を受け入れている節があります。それゆえ安易に救済を約束するマギウスへの不信感がより一層強いのだと思います。
そうですね、マギレコ1期は脚本に難アリですね(汗)2期は大幅に改善されましたが…。