さらざんまいトークショーレポート
2019年5月5日に行われた「さらざんまい」のトークショーのレポートを書くディッシュ!(吾妻サラの真似)
…ってもう10日も経ってますね、遅くなってスンマソ(´Д`;)
なお、会場は撮影・録音禁止です。
この記事は当日私が必死でメモした(メモできた)事をもとに書いている為、内容の正しさを保証するものではありません。あらかじめご了承ください。
また、トークショーの内容については既に他の方達がネット上にあげている為、内容が被っていたり抜けていたり、表現が違ったりする可能性があります。そちらもあわせてご了承ください。
トークショーに行った人も行かなかった人も「さらざんまい」を視聴する上で参考になれば幸いです。
以上に同意頂けた方のみ、以下へどうぞ!
出演者:幾原邦彦(監督)、内海照子(シリーズ構成・全話脚本)
MC:岡安由夏
(敬称略)
- アニメの企画書は幾原監督が考えて(TV局に?)持ち込んでいる。
- 合意を得たらスポンサーを得るためにもう一度企画書を作る
- 2015年のGWに「さらざんまい」を考えはじめた
- キャラデザをミギーさんに夏頃頼み、11月頃にできた
- 桜咲理沙(おおさきりさ)という名前の、吾妻サラの原案になるヒロインがいた。転校生にする予定だったが、その設定は久慈に引き継がれた
- 久慈が一番キャラ造形にこだわった。「ブサかわいい感じで」とミギーさんにお願いしたが、双方のあんばい(ブサかわいいの基準)が違った。目の下のクマにこだわった。
- 案では、カッパの皿にWi-Fiマークがあった
- 「見つけたよ、おれのラブディッシュ」レオの設定画にあったセリフ
- 「我々の目的は(メモ読めない;)それはカタい」マブの設定画にあったセリフ
- 最初の企画書に浅草の舞台設定はなかった
- カッパはあの世とこの世の狭間に居る。その感じを出したかった。
- 春河の頭は「玉ねぎ頭」な感じでお願いしたが、ミギーさんからスルーされた。
カッパになるシーンが見せ場の一つなので、色々考えた
第一話でカッパになった主人公達の、人間としての身体が死体となって燃える案があったが、「TVで放送できません!」という理由で、却下された。
- ケッピのデザイン、最初はあざらし→カバ
- かわいいとのギャップを作るために内蔵を見せるアイディアがあった
- 主役三人が合体してカッパになる案もあった
- カワウソイヤァ(警察署)はオペラ座の怪人のイメージだった(オペラ座の怪人だと舞台装置が見える)
- レオがマブから機械の心臓を取出すときに血管が光る演出案があったが、難しかったので、やめた(内海さん曰く「動かした時にうまくいかなかった」とのこと)
- 皿が丸いに固執していた
- つながる特殊能力をどう説明するか。サラホーン→没
- 沢山の皿が重なっている宇宙というアイディア
- シュレーティンガーの皿
- ケッピはサラブレットである。サラブレットは宇宙をつなげる
- 国王はkappazonの箱に入っている予定だった
- 入れ替わった箱の中身(ミサンガ、銃、女装道具)の内の一つがAVという案もあったが、没になった
- 「サラッと」という決めポーズはPV作成時に幾原監督が考えた
FanからのQ&A
Q,カパゾンビは何故四つん這いになっているの?
A、三人が尻こだまを抜きやすい様にサービス(幾原監督)
Q,カパゾンビの性癖の元ネタは?
A,皆でワイワイしながら、あるようで無い感じを狙っている。デリケートな問題なので、特定の誰かを思い浮かべてしまうようなものは避けている(内海さん)
Q,「さらざんまい」の名前の由来は?
A,3匹が斬る。タイトルは3枚が斬るorさらざんまいで悩んだ。さらが3枚で、さらざんまい。(幾原監督)
Q,幾原監督が家族をテーマにアニメを作ることが多いのは何故?
A,家族の形が、分からない。父親の単身赴任期間が長く、その先で亡くなった。親戚から「長男なんだからしっかり」と言われていたが、できていない事がトゲに。日本で一時期、学校、会社等の力が強くて家族の関係がおざなりになっていた。家族の形を保とうとするのが面白いと思う(幾原監督)
Q,何故「つながり」がテーマなのか
A,日本人は物資に対するこだわりが強い。物資は壊れる。物資以外のよりどころを考えた。答えが「つながり」。スマホがないと生きられない時代のつながりを描きたい。(幾原監督)
Q,ゾンビを倒す手段はどうやって考えた?
A、クイズ、相撲というアイディアもあった。つながり=「歌っていて声がはもる」になった。手をつなげるネタもあったが、毎回やってもつまらないのでやめた。(幾原監督)
Q,幾原監督の恋愛観
A,美しい人はどういう人なのか考える。アウトローが好き。魂を削って戦っている。男女問わず惹かれる。
Q、今回、男の子が主役なのは何故?
A,「金魚注意報」以来、たまたま女の子のヒット作が続き、女の子の企画の方が通りやすかった為。ずっと「男の子の作品」をやりたかった。
Q,幾原監督が女心を分かり過ぎて怖いと思うことがあるが、何故そんなに詳しいのか
A,少女漫画を読んでいた為。昔の少女漫画は今の少女漫画とは違う。70年代~80年代まで少女漫画は心の話を描いていた。少年漫画は心の話を描いていなかったが、青年漫画が出てから心の話が描かれるようになった。
Q、主人公が中2の理由は?
A,最初は小学生だったが「年齢をあげてくれ」と言われた為。高校生にはしたくなかった。理由は、高校生にもなって「尻こだまが~」と言っていたら「ちょっと大丈夫か⁉」となるから(笑)
感想
…と、いうわけで貴重な話を色々聞いてきました。
「第一話でカッパになった主人公たちの、人間としての身体が燃えてしまう」案は衝撃でした(^^;)いくら深夜アニメとはいえ、それは娯楽作品として辛すぎるので却下になって良かったと思いました。
レオがマブから機械の心臓を取り出す場面、「ウテナのオマージュ」という印象でしたが、案の段階では「血管が光る」という演出も試みていたとの事で、「見ている方には分からないけど、試行錯誤の上でアニメが出来たのだな~」と思いました。
主役3人がカッパになるだけでも大分シュール(今までありそうでなかった)ですが、3人合体案はシュール過ぎて会場のあちこちから笑い声が漏れていました。筆者も笑っていたかもしれませんw
幾原監督は「見なくてもセーラームーンが描ける」との事で、幾原監督の描いたセーラームーンの線画(バストアップのラフ画)なども公開され、MCの岡安さんから「春河の絵を描いたのと同じ人が描いたとは思えないクオリティですね~」などとつっこまれていたりして、面白かったです。(実際、一目見てセーラームーンだと分かった)